映画「プラネタリアン」感想(ネタバレあり)

みなさんこんにちは。Ryuです。

先日、遅ればせながら、劇場版「planetarian~星の人~」を観に行ってきたので、その感想を記しておきたいと思います。
(リンク先のplanetarianのサイトで流れる「Gentle Jena」いい曲です。泣いちゃう。)

「planetarian ~ちいさなほしのゆめ~」は、元は株式会社ビジュアルアーツのゲームブランド・Keyが制作したコンピュータゲームなのだそうです。発売日はなんと2004年!今から12年も前の作品なんですね。ゲームの中でも「キネティックノベル」と言われる、ストーリー上の選択肢を極力排したゲームよりもむしろ対話式要素を盛り込んだ小説に近い形態だそうです。iPhoneアプリも現在販売されているので、やってみたのですが、なるほど、たしかに音・映像付きの小説、という感じでした。

ここ2~3年で急にアニメ好きになったRyuですが、TVアニメの間にプラネタリアンのCMをやっていて、「なんだか面白そうな作品だな。星も好きだし。」と思って非常に気になっていたのです。
あまり映画は観に行かないのですが(話題になっている「君の名は。」や「聲の形」も観に行っていない)、この映画にはなんだか惹かれてしまって、2年ぶりに劇場に足を運びました。
ロードショーは2016年9月3日だったようで、もう上映終了している劇場も多く(そもそもこの映画を上映している劇場が少なかった)、東京で一番遅くまで上映しているイオンシネマ多摩センターまでお邪魔しました。

実は、動機は上記の通りCMだったのですが、10月頃だったかな?dアニメストアで配信版アニメを見つけてしまい、先に配信版全5話を観ていました。
配信版では、主人公の屑屋(青年)とプラネタリウム解説員のロボット少女(ほしのゆめみ)が出会い、最初はロボットを鬱陶しいと思っていた主人公が少しずつ心動かされていく様子が描かれています。
私はもうこの配信版でボロ泣きしてしましました。
フィドロサミルのイメージとして「星空」を想い浮かべてくれる人も多いのではないかと思うのですが、私は「星空」がとっても好きなんです。ほしのゆめみが、プラネタリウムで星座の物語を語っているところから、泣いてしまいます。はい、泣くの早いです(笑)主人公いわく、星空の下では彼女は「万能の語り部」。全てが彼女のもとにかしずく、と表現しています。
ほしのゆめみはロボットなのです。ロボットだからこそ、健気。健気すぎて泣けます。「天国をふたつに、わけないでください」。彼女はそう願います。「天国でも、人間のみなさまのお役に立ちたいから」と言います。

さて、配信版は2078年(対戦勃発から30年目)の、ゆめみと主人公(屑屋27歳)の二人だけの話で完結するのですが、劇場版「星の人」は、2132年(屑屋80歳)から話が始まります。屑屋はずっと、あのとき壊れてしまったゆめみを復活させようと、自動人形を探していたんですね(もうひとつ目的があって、それは「星の人」の後継者を育てることなのですが)。そのために、あの時代に80年も生きていたことにも思いを馳せると、何かこみあげてくるものがあります。
劇場版は2回も観に行ってしまったのですが、1回目では意味がわからなかったところが、2回目でやっと意味がわかったので、記しておきます。
なぜ、星の人の最期に、ずっと動かなかった自動人形が動いたのか?
これはですね、星の人が倒れる直前に、自動人形につながっているコードをわしゃわしゃやっているときに、スイッチがオンになったから、なんですね。コードのランプが赤から青に変わっていました。また、子供たちから星の人がもらった鍵は、その自動人形と何か関係があるようで、自動人形は鍵を持っている星の人のところに行ったんですね。これは、鍵も自動人形も青いランプが点灯していたことから推察されます。だから、まるで最期にゆめみがお迎えに来たかのように描かれていますが、実はただそういう事実があっただけ、なんですよね。それがかえって上手いというか、良いなぁと思うわけです、私としては。
そして、星の人は「例の門は一つなのか?二つなら、行かないぞ。」と言います。星の人の想いが、あふれていますね。最後、ゆめみが主人公に本物の花束を渡すシーンがありますが、これはたぶん星の人の死に際の夢(想像)なのでしょう。でもきっと、ほしのゆめみは、復活していなくても、そのとおりに思っていますよ。「星のことを多くの人に伝えてくださって、ありがとうございました^^」「その一言で・・・報われた・・・」。一番の泣きどころです。涙が止まりませんでした。

2017年はイオンシネマ幕張新都心で1月7日から上映するそうです。まだご覧になられていない方、リピートしたい方は、ぜひ足を運んでみてください。

「planetarian」の制作に関わった方々、素晴らしい作品を、ありがとうございます。

Ryu